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日本版スマートグリッドの情報

世界でスマートグリッドの導入が進められている理由は大きく分けて4つあります。

  1. 既存の電力設備の効率アップ
  2. 再生可能エネルギーの導入
  3. 電気自動車・ハイブリッド自動車の導入
  4. 電気の安定供給・停電防止

では、日本では今なぜスマートグリッドに注目が集まっているのでしょうか?

日本では麻生内閣(2008年9月-2009年9月)が景気対策として、太陽光発電を2020年までに2005年比で20倍の2,800万kw(=約28GW)とし、2030年までに40倍とするという目標を掲げました。その後、政権与党となった民主党の鳩山首相(当時)が2009年9月7日、東京都内で講演し、日本の2020年までの温室効果ガスの削減目標について「1990年比25%削減を目指す」と述べ、衆院選での同党の政権公約(マニフェスト)通りに実行する考えを表明。続いて9月22日に行われたニューヨークの国連気候変動サミットでも同様の内容の演説を行い、日本が温室効果ガス削減について前政権よりも更に踏み込んだ対策を取ることを世界に向けて宣言ました。

鳩山首相の公約を実現するには、リニューアブルエナジーを短期間に大量に採用することが不可欠です。しかしながら、既存の日本の電力網では、再生可能エネルギーのような不安定な電源からの電力供給は、2008年現在日本の電力10社が持つ発電設備容量20,234kw(=202GW)の5%にあたる約1,000万kw(=約10GW)程度までしか吸収できないと推定されています。その為、再生エネルギーの導入が5%を超えても安定して電力を供給するために電力系統安定化策、言い換えれば電力網=グリッドを改良することが不可欠です。その一つがスマートグリッド(賢い電力網)と呼ばれる電力系統の大改造なのです。

系統安定化策には①電圧の安定化②周波数の安定化③需給バランスの安定化が有りますが、③需給バランスの安定化には非常に大きなコストがかかります。この需給バランスの安定化を安価に行うためには、「需要に合わせて電力を供給する」という従来の発想から、「供給に合わせて需要をコントロールする(デマンドサイドマネジメント:DMS)」へ発想の転換を図っていく必要があります。スマートグリッドは需要側の電力消費をコントロールすることにより、太陽光発電や風力発電などの大きな出力の変動を、電力系統と協調して吸収し、需要と供給のバランスを保つ役割を果たすと考えられています。

日本の送電網については、停電率が低くスマートグリッドは不要とする意見もありますが、経済産業省が主催する『低炭素電力供給システムに関する研究会』において、スマートグリッドに対して有識者から次のような意見が寄せられています。

  1. 日本の電力系統がスマートとの評価は過大評価。日本の電力系統はくし形であるため、欧米のようなループ状の電力系統に比べ停電率等が低いのは当然であり、停電率をもって電力系統がスマートとは言えない。
  2. 日本では諸外国に比べて風力発電の導入量が少なく、電力系統への連系に当たっては欧米に比べ制約もある。連系線の強化など新エネルギーの導入拡大に向け取り組むべき課題は多い。
  3. GWや昼夜間でも電気料金は同じであり、また10年に一度程度しか実施されない需給調整契約に対し電気料金の割引をしている。こうした点から、日本は電気料金で十分に需要制御を行っている国といえるかについて疑問がある。
  4. スマートメーターがなくても選択約款などで電力需要を制御できるのか、電力会社が家庭のエネルギー消費を制御することに対する懸念がある。
  5. スマートグリッドは新エネルギーの大量導入時における系統安定化対策の手段の一つであり、最初からスマートグリッドの導入が目的ではない。
  6. 系統安定化対策やスマートグリッドなどの関係整理が必要。
  7. 今後、スマートグリッドは重要となるが、スマートグリッドに係る課題、導入の目的やメリット等の整理が必要。
  8. スマートグリッドについては、何らかの前提条件をおいた費用対効果の分析が必要。
  9. 太陽光の当面の課題は出力抑制であり、できるだけ早期に方向性を決めることが必要。
  10. IT開閉器の設置状況など配電自動化という観点から、日本の系統の評価は非常に高い。
  11. スマートメーターは、電力使用量を細かく計測していくもので、スマートメーターが全体的に広がりネットワーク化されれば、緩やかな電力需要の調整にも貢献可能。
  12. デマンドレスポンスは、料金メニューとのバランスが重要。
  13. 電力の低炭素化のために太陽光の余剰電力を使用することが経済合理性の観点からも絶対的な価値であるのか、議論していくことが必要。

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米国復興再投資法の一環として、1000万ドルを米NIST(国立標準技術研究所:National Institute of Standards and Technology)の標準規格開発の支援金として提供している。

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